あの絵を肴に

美術館愛をお酒を片手に語っております

宇宙飛行士にはなれないんだけど

「六本木」には、あまり行かない。

お金持ちでセレブでブイブイ言わせてる人たちのギラギラの街、というイメージを勝手に持っているので、上記のどれにも当てはまらない私には、美術館に行く時と、誰かに贈り物を買う時以外、あまり六本木に行く機会はない。

 

でもそんな六本木が、宇宙と、しかも美術館で繋がったというので、行って参りました。

 

森美術館は「宇宙と芸術展」へ。

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(もう1ヶ月以上前なんだけど。時間がたってから思い出にひたりながら記すのもまた楽しいもの。…まあ、ちょっと余裕なかったんですけど)

 

入り口から「六本木」らしい(と、勝手に思ってる)ブイブイ言わせてるような雰囲気の、何かの取材で来てるっぽい方達と一緒になって、ああ六本木だな、ヒルズだな、やっぱちょっとチャラいぞ偏見、と思ったのだけど、そんな彼らから「え、写真撮っていいの?」「はい、最近そんな美術館、結構あるんですよ」という会話が聞こえてきて、「私は写真撮っていい美術館あるの、知ってたもんね←今年知ったヒルズ族と違ってブイブイ言わせられないけど←貧乏だけど、でも、チガイのわかるオンナよ」←廃れた言い回し負け惜しみ、なんて入り口から彼らにちょろっと対抗意識を燃やしておりました。

けれど撮影可に浮かれてパシャパシャ写メを撮りまくった私とヒルズな彼らの姿はおそらくはたから見て、ミーハーっぽさにおいてなんの違いもなかったろう、と思われます。

 

ミーハーオーラ全開でヒルズな彼らと並んで撮った刀。

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 流星刀」 岡吉国宗

 

流星刀というのは隕石の一種、隕鉄から作られた日本刀の総称との事。

普通の鉄より作るのやっぱり大変だったんだそうな。

 

同じくヒルズな彼らとミーハーシャッター音の饗宴。

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「過去についてのスタディ」 ローラン・グラッソ

絵の中の大きな石は、実際に兵庫県にあるそう、見に行きたい。

 

 

 

 

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「うつろ舟」

1803年(享和3年)、常陸国茨城県)の海岸に、UFOとよく似た舟、「うつろ舟」が漂着したという文書。

舟の中には見知らぬ文字と美しい女が…!?

なんだこれ、面白いなあ。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵がある。

やめてうますぎる。

 

ガリレオ・ガリレイの月の絵もある。

あなた、学者さんでしょ?なんでそんなにうまいの?

好きこそものの上手なれ、てね、なるほどねえ。

 

昔の人は謎だらけの宇宙を解明するために、そしてより身近に感じるために、宗教で、科学で、娯楽で、芸術で、いろんなアプローチをしてきたんだなぁ、と改めて感心。

 

 

現代の人達の宇宙へのアプローチも星座のように多彩で面白うございました。

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高層階の外が見えるこの部屋、展覧会の度に今度はどんな風に使われるんだろうって思う。

行ったのが夜だったら、きっともっと面白くて綺麗だったね。

ブラックホール(Mー領域)」 ビョーン・ダーレム

 

大きな大きなコンパスが、軌道に乗って、ゆっくり回るのをゆったり見る。

「タイムピース」 コンラッドショウクロス

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皆さんお寛ぎの中、脚を椅子にひっかけてすっ転び、お騒がせしました、ごめんなさいね。

 

そしてSFコーナー。(「うつろ舟」はほんとはSFコーナーにあった)

地球人はいつか宇宙人を作り上げるかもしれないね。

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「ザ・ルーキー」 パトリシア・ピッチーニ

 

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ウイ、うちのメタボチックな母もたま〜にセクシーだけど、彼女、メタリックな肌がとってもセクシー。

 「セクシーロボット」 空山茎

 

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「ザ・クローラー」 トム・サックス

1986年、打ち上げ3秒後に空中分解したスペースシャトル、チャレンジャー号の模型。

あの時散ったチャレンジャー達の夢が、この「ザ・クローラー」に乗って、宇宙に届きますように。

 

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「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていくーLight in Space」(映像) チームラボ

良かった。良かったので、繰り返し観た。

上下左右もないような、無重力みたいな状態になるので、酔ってしまった。

子供の頃、どこぞの宇宙関連施設の「これが宇宙旅行だ!」、みたいな映像を観て酔ってしまったのを思い出す。

宇宙酔いだぁって当時は大人になったような、キラキラした気持ちになったけど、大人の年齢になるにつれ、自分は狭い空間で誰とでも仲良くやれる宇宙飛行士の適正として望まれる、そんな大人な人格は持ち合わせてない、と自覚して、少し落ち込んだりしてた(いや、宇宙飛行士を目指してた訳じゃないけど)

それで今回、宇宙酔いする事を思い出しちゃって、自分やっぱ宇宙行けないじゃん、と再びショックを受けた訳だけど、いやいや大丈夫。

展示によると、現代のテクノロジーの積み重ねのその先には、宇宙はとっても近い所にあるようだ。

狭い空間での長旅もない、宇宙酔いもない、そんな所に宇宙があるかもしれない。

そう遠くない未来に。

 

でも、宇宙は昔からあったんだよね、すぐそこに。

地球ができるよりもずっと昔から今、これから先も。

それぞれの時代の、それぞれの地域の、それぞれの価値観の人達がどんな風に捉えようと。

 

期せずして展示を一緒に観てまわる事になったヒルズな彼らと私も含め、みんな、宇宙の中では一緒くたの存在なんだな、そしてみんな宇宙(そら)を見上げるのが好きなんだな、と実感した展覧会でした。

 

面白かった。

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夜の六本木のビルからは、東京のお星様が見えました。

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