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あの絵を肴に

美術館愛をお酒を片手に語っております

幸せな、「長ーーーーーーい一」日

読み方は、しあわせな、「なが〜〜〜〜〜いいち」にち、です。

「なが〜〜〜〜〜い〜」ひ、とも読めますが、違うんです。

 

地元の友人から、「豊田市美術館に一緒に行きませんか?」というお誘いを受けました。

友人が少ないので誘ってもらってすごく嬉しかったのですが、今ちょっと帰れる状況じゃないなぁと涙ながらに断った(だから友人が少ない)矢先、急に帰省する用事ができました。

豊田市美術館に行ける!

(でも結局タイミング合わずで一緒に行けず。誘ってくれてありがとう、Yッシー)

 

さてそんなわけで全国の建物が魅力的な美術館2位(私の中では1位!)に選ばれた豊田市美術館に、また行って参りました。

 

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曇り空の中でもやっぱりお美しい。

 

展覧会はこちら。

 

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ジブリの立体建造物展」と、「杉戸洋  -  こっぱとあまつぶ展」。

ちなみに後者は「すぎとひろし    こっぱとあまつぶ」展と読みます。

 

さすがはジブリ、そして車の町、駐車場からもう車が溢れそうで盛況ぶりを窺わせます。

 入り口の所にも行列整理用の囲いが(パーティションポール、またはガイドポールというらしい)。

でも行列はなかったので、今日の混み具合はまだマシな方なのでしょう。

 

真夏の炎天下で行列ができた場合のためか、コーヒースタンドが用意されてました。素敵。気が利いてます。

 

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チケットを購入。

母と一緒に来たのでシニア割引が適用されるか聞いてみたら、75歳以上からとの事。

「あら私、シニアじゃないのね。ヤングなのね」と喜ぶ母。

「はい、ヤングです」とかわいい笑顔で合わせて下さったチケットカウンターの方。

60代女子を気持ちよくして下さって、ありがとうございます。

 

さて「ジブリ立体建造物展」。

 

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子供がいーっぱい。

みんな目ぇキラキラさせて。

君たちのキラキラは、みんな一緒のものを見てるの?

それとも一人一人、違うものを見てるの?

君たちのキラキラの行方が、おじちゃん(最早おばちゃんではない)とっても気になるな。

 

展覧会には、千と千尋の油屋、トトロの草壁家、アリエッティの小人のお家など、ジブリの作品に出てきた建物をリアルに再現させたミニチュア模型が展示されております。

 

ミニチュア模型といっても見上げるほどの大物もあり。油屋の迫力たるや!

ハイジの山小屋のジオラマも。

青い空、白いアルプスの山々、緑の草原に放牧される牛と山羊、笑顔で駆け回るハイジとペーター、温かく見守るおじいさん、麓の町を走る汽車。

ヨーデルが聞こえそうな、なんとも臨場感ある幸せで牧歌的な風景。
私、ハイジになる!アルプスに住む!と、多分隣で見てた子供と同じ事を胸の中をキラキラさせておじちゃん、思ってしまいました。

 

ジブリ作品の制作資料のスケッチも、それはそれはたくさん展示されており、ジブリ好きはもちろん、建築・絵画好き、そして絵描きにもとってもおススメです。

ジブリの、物語をリアルにするためのこだわりとしての、建物や町へのこだわりがビシバシ伝わってきます。

私なんか本当に鞭で胸をビシ!バシ!っと打たれてるような気分でございました。

建物苦手なんですー。

定規とお友達になりきれないんですー…。

そんな私にいつか、さる定規の使い手&激ウマ絵描きの方が申されました。

「それじゃあ伝わらない」、と。

その言葉の意味をビシ!バシ!っと思い知らされるジブリの情熱のこだわりの制作資料群。

 痛い痛い、あー胸痛い。

がんばらなくっちゃあ。

 

 そんな、私にとっては飴と鞭であった展覧会は東京→長野を経て現在、豊田市美術館で開催中。9月25日まで。

その後、熊本市現代美術館に巡回するようです。

ジブリの、そして宮崎駿さんの町に対しての熱いこだわりが、熊本の方達の復興の力に、きっとなる事と思います。

 

 

 

その後、以前からとても気になってたレストランへ。

レストランからは豊田市内が一望できます。

 

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ゲリラ疑惑の空模様。

 

私は、林料理長のハヤシライス。

母はミートボールの入ったボロネーゼを頼み、半分こ。

美術館のレストランってお高いイメージがあったのですけど、一品料理は800円〜と、リーズナブル。

ハヤシライスが何十年ぶりだとか言ってたうちの母も嬉しそうに食べてました。

二つともとっても美味しかったですよ、林料理長

他のもまた食べに来ますね!

 

そして嬉しいのは料理とケーキセット(ケーキ+ドリンク)を一緒に頼んだらケーキセット100円引き(750円→650円。ハーブスやレモンドロップに比べてとても安い!)。

母はチョコとカシスのケーキとカフェラテ。

 

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美味しかった〜。 

私は白いモンブランローズヒップティー

 

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豊田市のホテルのケーキを取り寄せてるのですって。

それでも前日、名駅で買ったモンブランモンブランは金運アップのケーキ一位だそうな。だから迷った時はいつもモンブラン。ちなみに二位はレアチーズケーキ)より安いです。

そして美味しい!

女子二人、満足満腹でございました〜。

ごちそうさまでした!

 

 

さてさてお腹が満たされた後は、もう一つの展覧会。

杉戸洋  -  こっぱとあまつぶ」展。

このタイトル、とてもかわいい。

誰がつけられたのかしら。

杉戸さんかしら。

学芸員の方かしら。

 

紫の、ピンクの、ブルーの絨毯。

キラキラ絵の具。

破れたキャンパス。

綿とパイプ。

直線と丸。

じょうぎとぽよよん。

とても複雑なものを究極的に単純化したような。

とても繊細で、それでいてとても大胆な。

 

ジブリは作品の世界観の構築と共有のために、町づくりに強いこだわりを持っていたけれど。

こちらも杉戸さん独特の作品の世界観を肌で共有するためのこだわりの空間づくり。

お客さんは一歩展示室に入るだけで、その空気を全身で享受できます。

身体丸ごと異空間にさらわれる小気味よさとワクワク感。

体験型アミューズメントパークのような楽しさ。

 

ジブリと比べたらこちらは子供たちの姿をあまり見かけませんでしたが。

子供たちにとっても、とても面白いと思うんだけどな。

アミューズメントパーク的要素もそうなんだけど、杉戸さんの作品には子供が惹かれる要素がたくさんあると思います。

その魅力の一つはマネのしやすさかと。

いえ、実際には色んなものが物凄い緻密な関係性の上で成り立ってそうな作品群なので、本当にはマネはできないんですけれどね。

だけど杉戸さんの、パッと見、子供が描いたような単純化された作品は、子供が観て、「これだったらオレにもできそうじゃん!」と思われそうで。

家に帰って夏休みの自由研究かなんかで自分で描いたり作ったりしてみたりして。

自分でやったらできた!

自分でやったら楽しかった!

自分で描いたら楽しかった!

でら!でら楽しかった!!

(でらというのは愛知の「物凄い」の意)

 

そういう体験をしてもらえるのにとても適しているような気がします。

杉戸さんの色使いや使われる材料は、子供をワクワクさせるものだと思うし。

 

私もそうでしたが、ひと夏の展覧会の思い出は、子供が成長していくにつれ、いろんな思い出の下に埋もれていきます。

だけど潜在意識下に埋もれたそんな思い出は、その子供のこれからを形成する為のささやかな、けれど貴重な1つの鍵、パズルの1ピースになり得るかと。

 

そうそう。

ジブリのスケッチもとてもいいと思います。

キッチリ描かれた方じゃなくて、とってもラフに描かれてる方。

ガシャガシャ描いてるだけじゃんね!オレにだってできそーじゃんね!

↑挑戦への意欲(愛知はじゃんねを多用する。少なくとも私がいた頃はそう)

 

そんでそれっぽく描いてみる。

描けたじゃんね!オレ!

でら!やるじゃんね!オレ!

なんか楽しーじゃんね!!

 ↑成功体験

 

てなるのではないかと。

まあ実際にはそんなうまくいかないだろうし、ジブリのラフスケッチも、背筋が凍るほどお上手なのですが。

 

杉戸さんの展覧会、くどいようですが「杉戸洋                   -  こっぱとあまつぶ」展といいます。

私、現代美術に疎いうえ、いろんな展覧会も頭をとっちらかしたまま観てるので、いつまでたっても美術に詳しくなれず、杉戸さんの事もこの展覧会まで存じ上げなかったですし、名前を見ても「すぎとよう」さんだとばっかり思ってました。

ではもう一度展覧会の正しい読み方を。

「すぎとひろし     こっぱとあまつぶ」展でございます。

こちらです。

 

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これをうちの母は。

 

「すぎとよういち?

   こっぱとあまつぶ??」

 

と読みました。

 

よういち。

 

長〜い、長〜〜〜い「いち」ですね、お母様!

 

うちは父が堅物で気難しい人だったので、冗談を言う文化がございません。

だけどなんとなく家族が長閑でいられたのは、この母のおかげなのだと思います。

今日はこんなお母様と美術館に来られて、とっても楽しかったです。

これからもどうぞそのままで。

ふつつかな娘より。

 

それにしても豊田市美術館に着いたのが12時頃、常設展も観て(こちらもとても豪華!)閉館の17時半迄、あっという間。

前回観られなかった高橋節郎館も観ようと思ってたのに今回も観れず、残念、また次回。

お茶室できれいなお茶菓子もいただいてみたいし、本当に一日中入りびたれる場所だと思います。

そして幸せな気持ちになって帰してくれる美術館。

 

そんな私の地元の豊田市美術館

また来させていただきますね。

うちの愉快な母と一緒に。